2014年11月13日木曜日

築地市場:築地の包丁「有次」

2014年7月3日昼前、築地場外市場にて、築地総合案内所「ぷらっと築地」のスタッフの方にお話を伺いました。私たちの学習の趣旨を伝えると「あら、清泉の学生さんなのね!」と温かく迎えてくださいました。案内所の方は、「Let's Shop at Tsukiji Wholesale Food Market!」と書かれた外国人用地図を使い、説明してくださいました!

築地を観光する外国の方は、コアな日本食マニアが多いそうです。寿司や丼もの以外の日本食が外国人に大うけしているという話は大きな発見です。最近の日本食ブームも相まって、調理器具や調味料を買いにくる方が増えているそうでした。調理器具の中でも一番人気の包丁店「有次」を紹介してくださいました。

取材者に包丁を持たせてくれた店主の小村さん2014.7.3跡部撮影
最後に、「頑張ってね!」と激励の言葉をいただきました。築地の人々の温かい人柄に触れられることは、外国の方にとっても、この土地の魅力の一つとして映るでしょう!
ひっきりなしに外国の方が包丁を購入する様子からは「有次」また包丁の人気を反映していました。

このようにお忙しい中、築地三代目の店主の小村さんがお話してくださいました。
はじめに、お店の歴史について伺いました。「有次」は京都日本橋と移転をし、現在築地で営まれている四百年続く老舗の包丁店だそうです。店内からは、老舗ならではの風格が感じられました。    

また、「外国の方にアピールしたいことは?」という私たちの質問には、日本人よりたくさん勉強して買いにくる方が多いので、特別に小村さんから伝えることはないとおっしゃ
いました。「お姉さんたちより勉強してきてるかもね(笑)」と冗談交じりにお話くださり、老舗にも関わらず親しみやすい雰囲気を肌で感じることができました。


研ぎ場では、どんな包丁も切れ味抜群にする店主の技術が光る 2014.7.3跡部撮影

日本の包丁は用途によって使い分けられていて、一番人気は三得包丁だそうです。三得包丁とは、文字通り三つの用途を持つ万能包丁のことです。このスタイルは、日本独自の文化で、外国の方に定評があるようです。海外で日本料理屋を経営する外国の方が築地まで買いつけにくることもあるそうで、日本食の人気と、「有次」の伝統を感じさせられました。

最後に、店内にある包丁の研場を見せていただきました。包丁の質は、研ぎ次第!と終始おっしゃていただけあり、研場は大切に扱われていました。一度見ただけでも、その神秘さに吸い込まれるほどです。「どうぞ、ご自由に写真とってくださいね」と快くおっしゃってくださり、お店の方のお心遣いには頭が上がりませんでした。ぜひ外国人旅行客にも立ち寄っていただきたいです!


取材:跡部真莉、上平祥世、菅原あゆみ
執筆:跡部真莉